群馬から「新たな価値」・「イノベーション」を
創出するための
未来を見据えた異業種連携の
プラットフォームです。
領域:医療・ヘルスケア
申請者名:(株)BMZ、凸版印刷(株)、(一社)ICTまちづくり共通、プラットフォーム推進機構
【プロジェクトの目的】
群馬県では、糖尿病罹患が多い傾向にあり、慢性的な運動不足等の生活習慣が要因の一つとして挙げられている。一方で、生産年齢人口の減少や社会保障費の増加といった課題に対応するため、健康寿命の延伸が重視されており、未病対策・フレイル対策が注目されている。
歩行は日常生活動作において重要な機能であり、歩行能力の低下は日常生活動作(ADL)レベルの低下につながり、歩行支障が要介護・寝たきり状態などに直結してしまう。
その対策として、エビデンスに基づいたフレイル予防シューズを開発し、日常生活動作である歩行のなかで、高齢者の運動機能の改善を図る。また、老健施設や健康ステーションなどでの実証事件を通じ、フレイル対策モデル事業を確立し、「ぐんま健康長寿」の実現に寄与していく。
【コンソーシアム形成のきっかけ】
歩行の在り方を追求するBMZを中心に、凸版印刷のヴァーチャル・解析技術やヘルスケア議場に取り組むTOPICが集まり、コンソーシアムを形成した。エビデンスやフィールドとして大学等が参画し、フレイル予防シューズへの挑戦が始まった。
【プロジェクトの進捗】
(2023年1月27時点)
〇データに基づく歩行動作の観察・評価・診断
版印刷株式会社が保有するモーションキャプチャーによる対象者の体の動きの差異をセンシング・可視化出来るアスリート向けのアプリケーションをフレイル予防(歩行)向けに改良し、構築した。群馬大学大学院保健学研究科の協力のもと、お手本となるようなフレイル対策の歩行データを取得した。
現在、開発したアプリを用いて、老健施設入所者の歩行動作撮影し、歩行時における動作の差分を取得していく予定。
高齢被験者のお手本動作撮影の様子
モーションキャプチャーの画像例
アプリによってお手本動作との差分を確認
〇フレイル予防シューズの開発及びデータ検証
株式会社BMZでは、アスリート向けのインソール事業を主軸に事業を展開している。本事業では、フレイル予防シューズを試作し、その効果を検証する。データ取得にについては、シューズセンサーから歩行情報をデータ取得し、体組成計機から骨格筋量と体脂肪を取得する。
現在、実験用のフレイル予防シューズの製造を終え、若年フレイル予備群を対象に効果検証実験を実施中。さらに改良し量産に向けたフレイル予防シューズの開発中、2月の評価に向けサンプル製作中。
改良フレイル予防シューズ
実験用フレイル予防シューズとセンサー
【今後の展開】
本事業の成果を踏まえ、フレイル対策や障がいのある方への歩行データを取得し、その差異から正しい歩行への指導するビジネスモデルを構築するとともに、日常生活動作である歩行において、高齢者の運動機能の改善を図るフレイル予防シューズの販売を計画している。