群馬から「新たな価値」・「イノベーション」を
創出するための
未来を見据えた異業種連携の
プラットフォームです。
実証実施企業名:株式会社ランズビュー
【実証の目的、背景】
近年我が国の橋梁の劣化損傷の対策では、特に主要因となる塩害の予防的保全の重要性が認識されています。
弊社ではRANS-μという非破壊でコンクリート内部の塩分量を計測する機器を使用し、これまでに北海道から沖縄まで数々の計測を行ってきました。本実証では、国からの委託事業の一つとして、さらに多くの計測データを取得することでさらなる塩害の状況把握を進めるとともに、測定精度の向上、機器の小型軽量化・環境耐性など高度化開発のための知見を蓄積し、社会実装を進めています。
各自治体様にご協力いただきながら計測を実施しました。
【実証の内容】
この度は令和7年度国土交通省SBIR事業の社会実装に関わるRANS-μの大規模実証試験として、全国各地より選定した50橋梁を対象としました。
塩分の由来を、
1)海岸部における潮風がコンクリートに付着・浸透する、
2)山間部の凍結を防止するために散布する融雪剤に含まれる塩分、
に類別して、分布の仕方、量、などの影響の度合いを明らかにします。群馬県様の場合は2)に該当します。
RANS-μは中性子を利用した非破壊計測技術であり、コンクリートに中性子を照射し含有塩素と反応する際に放出されるガンマ線検出データを解析することで、橋梁を壊さずにコンクリート内部の塩分量を推定します。
【今後の展開(予定)】
SBIR事業は、令和7年度の50橋大規模実証に続き、令和9年度に第2回大規模実証で70橋の計測を計画しております。並行して、国の塩害特定点検要領に沿った国からの依頼に適切に対応するとともに、山間部を含む全国の橋梁の塩害による予防保全に資するため、国および多くの自治体からの計測診断要請に答えて行く所存です。
個々の計測で得られる一つ一つのデータの蓄積が集団となり予測精度および信頼性の向上の基盤となることが期待されます。