がんの早期発見に向け、薬局でがん検査キットを販売・回収できるシステムの開発・実証

領域：医療・ヘルスケア
申請者名：サンデン・リテールシステム、エフアンドエフ、HIROTSUバイオサイエンス

【プロジェクトの目的】
日本ではがんが最も多い死因にも関わらず、がん検査の受診率は世界的に見ても低い現状である。がんは早期発見で生存率が高まることが知られている中で、㈱HIROTSUバイオサイエンスが開発した、がん検査キット「N-NOSE」（嗅覚に優れた線虫が尿の中に含まれたがんの匂いに反応）を生活導線上で気軽に受けられる仕組みを確立させることで、がん検査の受診率を向上させ、早期発見による人々の健康な暮らしを維持させることを目指す。

【コンソーシアム形成のきっかけ】
「N-NOSE」は尿を凍結する必要があり、回収場所と時間が限定される課題を解決するため、サンデン・リテールシステム㈱で24時間無人で回収可能な自動凍結回収装置(N-NOSE POST)の開発を行い、データの連携を図ることで最適なオペレーションを実現させることで合意。また、生活導線上で気軽に検査キットを購入し、回収までできるロケーションを開拓するため、群馬県内のN-NOSE販売代理店や薬局とのコンソーシアム形成に至った。

【プロジェクトの進捗】
回収装置の試作機が完成し、約2ヶ月間にわたり異なる3つのロケーションに販売・回収機を設置し、販売・回収機の評価や価値調査を実施。営業時間外での提出が約7割を占める結果に、24時間無人回収の意義も確立され、データの活用による最適な回収オペレーションへも繋がった。また広告機能も有することで認知活動にも貢献。
現在、実証実験での課題を踏まえ量産に向けた販売・回収機の改修を行っている。

【今後の展開】
本事業での成果を踏まえ、今後は群馬県外へロケーションを拡大していく。主要な駅や商業施設等への設置、将来的には空港等への設置でインバウンドにも対応していきたい。